Amazon Connectによる代表電話の運用を開始しました

本日、2021年3月1日(月)からAmazon Connectを用いた自社開発の電話受付システムによる代表電話の受信を開始しました。

新型コロナウィルスによる経済活動の自粛や「新しい生活様式」の普及に伴い、オフィスへの出社機会が大きく減少しているばかりではなく、自宅やカフェ、コワーキングスペースといった社外での業務遂行を強いられるケースが増えております。自社で高機能な電話交換システムを持つことのできる企業であれば柔軟な対応も可能ですが、そうでない場合はお客様からの電話を受けることが難しくなり、貴重なビジネスチャンスの喪失を招いております。

また、これまでのようなオフィスに集結して業務を行うようなスタイルであれば容易に電話の取り次ぎができますが、リモートワークを含めた分散環境では取り次ぎが不可能、あるいは非効率的になり、自社の業務効率への悪影響だけでなく、お客様へのタイムリーなサービス提供にも支障が生じております。

そこで当社では、クラウド技術を活用することで外線からの電話着信を柔軟に取り扱うことのできるシステムを開発し、テストおよび性能評価を進めて参りました。この度、実用水準に達していることを確認いたしましたので、本システムによる代表電話の受信を開始することといたしました。

システムの機能

当社が開発いたしました電話受付サービスは下記の機能を備えております。ただし、(予定)と記載しております機能につきましては、今回の切り替え時点では実装しておりません。

発信者番号を利用した業務効率化

  • 着信時に通知された発信者番号と、既存の顧客データベースを照合
    • 事前登録された番号からの着信であれば、担当者に直接接続
      • 着信と同時に、担当者の携帯に発信者の情報をメッセージにより通知
    • 担当者が電話を受けた際、データベースに登録された発信者名を音声で通知
      • メッセージが受信できない場合でも、誰からの発信かを理解した上で通話開始が可能
    • 未知の電話番号から着信した場合は、合成音声とプッシュ操作によりご用件を確認
      • プッシュ操作の内容によっては音声合成による詳細な案内を実施

新しい働き方への支援

  • 従業員が設定した端末に自動着信
    • ブラウザ上で動作する電話アプリで受信
    • 直通の外線電話(自宅などを含む)
    • 携帯電話
    • 「着信不可」設定も可能

通話データ保全とAIによる業務効率化

  • 設定により通話内容の全録音が可能
    • 録音内容はAI音声認識により文書化(予定)
  • 営業時間外や、電話に出られない場合は留守番電話に接続
    • 留守電の内容はAI音声認識により文書化し、担当者の携帯電話に送信(予定)

チャット機能との統合(予定)

  • 同一システムによる音声とチャットの並行サポート
    • ひとつのブラウザアプリで電話、チャットの同時受け付け
    • AIチャットボットによる自動応対

システムの仕組みと障害発生時の対応

当社代表電話は、NTTドコモ様が提供する「ドコモ光電話」を利用しております。新システムへの切り替えは、ドコモ光電話の機能である「転送でんわ」を利用し、新たに取得した050番号に着信を転送することによって行いました。

これによりドコモ光の利用料金(基本料金、転送量など)が掛かりますが、万一のシステム障害の際には転送を解除するだけで旧来のドコモ光電話に復帰いたしますので、電話不着時間を最小化することが可能となっております。

この仕組みは、着信転送をサポートしている電話会社をご利用であればそのまま利用できます(例:NTT東日本/NTT西日本 「ボイスワープ」など)。


システム構成

上記の機能は全てアマゾンウエブサービス(AWS)が提供するクラウド基盤上に構築されており、設計から運用まで全て当社にて内製しております。また、システム上に蓄積される発信者情報、音声データなどは全て暗号化された上で蓄積されております。

使用している主なサービス

使用している主なサービスは下記の通りです。

Amazon Connect

クラウド上に高機能な電話システムを簡単に実装できる基盤です。

AWS Lambda

クラウド上で簡単なコンピュータ処理を実施できる機能です。本システムでは、Connectから発信者番号を受信し、発信者名や転送先の担当者情報などを返す機能や、蓄積されたデータから個々の着信単位に音声データに切り出し、保存する機能を実行しております。

Amazon DynamoDB

発信者番号、発信者名、担当者情報などを記録するデータベースです。

Amazon Kinesis Video Stream

通話記録、留守番電話などをストリームデータ(連続して流入するデータ)として蓄積します。サービス名には「Video」とありますが、本システムでは音声データのみを利用しております。

Amazon Simple Storage Service (S3)

Kinesis Video Streamに蓄積されたデータから取り出された音声データを保存します。

その他

AWSにはシステム開発を支援するサービスや、モバイル・ウェブアプリの開発を支援するサービスが多数用意されており、本システムの構築においても種々のサービスを使用しております。


サービスの外販について

本システムは電気通信事業法の規定により、そのままサービスとして外販することができません。

電話番号とデータベースの照合 + 従業員への通知といった単機能でのご利用から、大規模な分散型コールセンターまで構築可能な技術ですので、お客様の状況に合わせて最適な導入方法をご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください


機能をお試しになりたい方

当社が実施中の「郵便受け投函お知らせサービス」実証実験のサポート用電話 (050-3201-0513)が同様のシステムにて運用されております。まずはこちらをお試し下さい。


その他

  • 「ドコモ光電話」「ボイスワープ」は日本電信電話株式会社の登録商標です。
  • 「Amazon」「AWS」はアマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッドの登録商標です。

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